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    モーガン・SS(英国車 - 1938年式)

    2012/09/10 09:24|輸入車-モーガンTB:0CM:0
    モーガン・SS・スリーホイラー(英国車 - 1938年式)_23モーガン・SS・スリーホイラー
    (Morgan SS three-wheeler - 英国車 - 1938年式)


    モーガン・SS・スリーホイラー(英国車 - 1938年式)_01世界的に有名な3輪自動車をご紹介します。
    まず英国は、税制の優位性から3輪自動車の需要が多い国で、21世紀に入っても、リライアントの実用車からT-Rexのようなスポーツカーまで、3輪自動車を作り続けています。

    ここに紹介するのは、前輪2輪、後輪1輪の「サイクルカー(Cyclecar)」と云うジャンルに入る3輪で、
    モーガン社が製作した「モーガン・スリーホイラー」です。1910年頃に登場したモーガンのスリーホイラーは、実に様々なモデルが存在しますが、ここではスポーティモデルの「SS」をご紹介します。1938年製です。




    モーガン・SS・スリーホイラー(英国車 - 1938年式)_02モーガンSSスリーホイラーのクラシカルな顔つきは、どことなく甲殻類を思わせます。
    原型のデビューは1910年頃で、以降様々な同形状のモデルが造られたようです。モーガンと云うメーカーは1912年の創設で、現在も1930年代の基本構造を受け継いだモデルが、現代スペックとなって生産されていますが、このスリーホイラーは、2011年にメーカー自身の手によって、現代スペックを備えて再生産されています。


    モーガン・SS・スリーホイラー(英国車 - 1938年式)_03モーガン・スリーホイラーの特徴は、なんといっても車体前面にむき出しに搭載された水冷式V型2気筒 OHVエンジンです。
    この個体は、JAPと云うメーカーのものが載っていますが、エンジンは空冷のものや他メーカーの物など、何種類かあったようです。


    モーガン・SS・スリーホイラー(英国車 - 1938年式)_04後姿は、このように絞り込まれてとても美しい形状をしています。一本だけの後輪はそとから見えにくくなっています。
    そして、このSSには、ドアはありません。
    赤いボディ色もあって、この角度から見てもやはり海老のようです。


    モーガン・SS・スリーホイラー(英国車 - 1938年式)_05真後ろから見ると、3輪にしか出来ない形状が強調されます。モーガンのスリーホイラーには、ここにスペアタイヤを搭載したモデルもありますが、このSS(Super Sports)はスポーツだからか、スペアタイヤの装備はありません。
    どうやらこの中は、荷物スペースのようです。

    日本でのナンバー登録は、嘗ては「7」が3輪に使われていましたが、3桁になってからは5ナンバーでの登録になっているようです。


    モーガン・SS・スリーホイラー(英国車 - 1938年式)_06横から見たスタイルは、当時のレーシングモデルそのものです。ドアは無く、その位置には直線形状のエキゾーストマフラーが左右に伸びています。
    フロントアクスルとエンジンがボディより前にある為に、長く見えますが、ボディそのものは以外とコンパクトなことが判ります。


    モーガン・SS・スリーホイラー(英国車 - 1938年式)_09わたしの長年不思議だったのが、エンジンは先端に見えているのに、このボンネットの中には何が入っているのだろうか?と云うこと。

    普通の自動車エンジンなら直列4気筒が縦に乗りそうなスペースですが、オーナーさんに聴いてみると、ここにはガソリンタンクとバッテリー、ホーンが積まれているそうです。


    モーガン・SS・スリーホイラー(英国車 - 1938年式)_10これは、燃料タンクのブリーザーパイプと思われますが、真鍮製のなんとも美しい形状のものを与えています。
    ぐるぐる巻きは、水や虫の浸入を防ぐためでしょうか。
    1930年代当時の高級車にはボンネットに立派なエンブレムがそびえ立って居ましたが、その代わりにもなっていそうです。


    モーガン・SS・スリーホイラー(英国車 - 1938年式)_11ボンネットの中の具を覗いてみました。
    FIAMM製のホーンは後付けと思われますが、右には燃料ポンプらしきモーターが見えます。
    これで納得。


    モーガン・SS・スリーホイラー(英国車 - 1938年式)_12さて、こちらは船にでも着いていそうなランプですが、ナンバープレートを照らすランプのようです。
    電球かカーバイトかは、確認していませんでした。
    このような補機単体でもアンティークの飾り物になりそうな美しい形状です。
    フレキシブルランプ(Flexible lamp)と刻印してありました。


    モーガン・SS・スリーホイラー(英国車 - 1938年式)_07こちらが、JAPと云うメーカーの水冷式2気筒OHVエンジン。詳しいスペックはわかりません。
    このモーガン・スリーホイラーの顔の一部でもあります。

    真鍮製の配管の曲線がなんとも美しい。ゴムホースでは出せない魅力のひとつ。


    モーガン・SS・スリーホイラー(英国車 - 1938年式)_13こちらは、JAPエンジンのクランク部分。
    エンジンの細かいことはよく判りませんが、手作り感が漂います。


    モーガン・SS・スリーホイラー(英国車 - 1938年式)_14下回りを覗き込むと、フレームの一部に木が使われてるのが判りました。そういえば、モーガンといえば後のモデルまでずっと木製でした。
    フライホイールの歯車も見えます。


    モーガン・SS・スリーホイラー(英国車 - 1938年式)_15こちらもむき出しの歯車。
    いやぁ、もうどこがどうなってるのか、オーナーさんから詳しい解説聴かないと解りませんでした。
    いずれにしても、現代の自動車なら絶対に見えない部品が丸出しで見えているのもモーガン・スリーホイラーの特徴です。
    サイクルカーと呼ばれていただけあって、自動車とモーターサイクルの中間のように思いました。
    タイヤの数も丁度中間ですし。


    モーガン・SS・スリーホイラー(英国車 - 1938年式)_16こちらは、ダブルウィッシュボーン式のサスペンションアームと、倒立式?油圧?ダンパー部分です。下のテンダースプリングのように縮んだバネがメインスプリングなのか、ダンパー形状の中にスプリングがあるのかは不明でした。

    今回、不明が多くてすいません。
    何しろ、このぐらい古いと、わたしの生半可なクルマの知識では、もう解らないことだらけなのです。


    モーガン・SS・スリーホイラー(英国車 - 1938年式)_17運転席を見てみましょう。
    左右二人掛けになっていますが、助手席側にまで、なにやら色んなものが着いていました。
    もし、「さぁ、運転して下さい。」と云われたら、「普通免許は持ってますが、わかりません。」と、謝るしかなさそうな、複雑なコックピットです。


    モーガン・SS・スリーホイラー(英国車 - 1938年式)_18難解な運転手順と云う意味では、昨今のF1マシンに通じるところか?
    ステアリング上に操作機器が一杯着いているところもF1と共通です。
    「点火」・・・点火時期調整?、「上:チョーク、下:アクセル」ってことは、スロットル操作はステアリング上のレバーで行うのでしょうか。
    それぞれがワイヤー駆動のようですから、ステアリングは、ほぼ一対一なのでしょうね。ロックトゥロック2回転半は、とてもまわせそうにありません。これもフォーミュラーカーみたいです。


    モーガン・SS・スリーホイラー(英国車 - 1938年式)_19メインキーと、イグニッションスイッチは、別になっているようです。さらにシフトレバーが2本。前後退と前進の切り替え用と見ましたが、これも不明です。
    運転には、モーガン・スリーホイラー専用の教習所が必要なようです。


    モーガン・SS・スリーホイラー(英国車 - 1938年式)_20モーガン・SS・スリーホイラー(英国車 - 1938年式)_21モーガン・SS・スリーホイラー(英国車 - 1938年式)_22

    う~ん。どれもこれも謎ばかりなので、とりあえず拡大写真だけ並べておきます。


    モーガン・SS・スリーホイラー(英国車 - 1938年式)_24こちらは、立派なバッジが並んでいます。
    モーガンクラブのものや、モーガン70周年のもの、そしてモーガンの立派なエンブレムです。


    モーガン・SS・スリーホイラー(英国車 - 1938年式)_25【こぼれ話】
    この個体は、中兵庫クラシックカーフェスティバル2011の会場と、チームヤマモトクラシックカーフェスティバル2010の2会場で、同じ個体のオーナー様にお声を掛けさせて頂き、取材させていただきました。ありがとうございます。

    モーガン・スリーホイラーの存在は、子供の頃から知っていましたが、実物を拝見して、なんともユニークなエンジン搭載部分、木のフレーム、難解な運転席周りの構造やら、そして謎のボンネット下まで、沢山の興味深いものだらけでした。

    そして、その実体は、走ることに徹したSSこと「スーパースポーツ」だけあって、余分な装備は一切無く、速さを求めるに十分な軽量スリムコンパクトなクルマであることも判りました。
    21世紀に入って、T-Rexやスコーピオンなどの3輪自動車がスポーツカーとして復活しています。そして本家モーガン・スリーホイラーも復活しました。これらは、リライアント・ロビンと違って、前が2輪である分、ドリフトさせても転倒はしません。

    エンジンは、SSスリーホイラー同様に、モーターサイクルのエンジンを流用出来、最近ではスズキ・ハヤブサや、ホンダ・ファイアーブレードなどの強力なエンジンを搭載したモデルが存在します。


    モーガン・SS・スリーホイラー(英国車 - 1938年式)_08そんな新しいタイプの軽量スポーツカーのルーツとしても、このモーガン・スリーホイラーの存在価値は大きいと思います。

    個人的には、この美しい曲面を描くスリーホイラーで晴れた日の田舎道をのんびり走ってみたいなぁ、と思ったのでした。


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