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    ディーノ・246GT(Dino 246GT - イタリア車 - 1967-1969年式)

    2015/05/01 23:42|輸入車-フェラーリTB:0CM:0
    ディーノ・246GT(Dino 246GT(TipoM & TipoE) - イタリア車 - 1971-1974年式)_02
    ディーノ・246GT(Dino 246GT - イタリア車 - 1971-1974年式)
    ディーノ・246GT(Dino 246GT - イタリア車 - 1971-1974年式)_03
    1960年代の歴史に残るスーパーカーをご紹介します。
    ディーノ・246GT
    もはや云うまでも無い、伝説のフェラーリです。
    21世紀の現在でも、世界中で人気を誇る、フェラーリオーナーでさえも憧れる名車中の名車です。
    ここでは、希少なディーノの中でもさらに希少なイタリアンレッドの英国仕様右ハンドル車と、純正ブラックの2台をご紹介します。
    2台の細部の違いにも注目です。


    ディーノ・246GT(Dino 246GT - イタリア車 - 1971-1974年式)_04
    云わずと知れた、ディーノ。
    このブラックカラーは、フェラーリの生産工場で黒色のボディカラーに塗られた大変珍しい個体です。

    ご存知の方も多いと思いますが、改めてディーノの誕生話をご紹介します。
    フェラーリの創始者、エンツォ・フェラーリの最愛の息子で自動車のエンジニアでもあった、アルフレッド・フェラーリ(Alfredo Ferrari)は、筋ジストロフィーで、24歳の若さでこの世を去りました。

    そのアルフレッドが、考えたと云うV型6気筒エンジンを搭載した、新型車にエンツォは、息子の愛称であった「Dino」と云う名称を与えました。
    ディーノは、紛れも無くフェラーリ社の作品ですが、それまで12気筒エンジン車が主体だったフェラーリと一線を画し、ディーノには、敢えてどこにもFerrariのエンブレムが着いてませんでした。

    ディーノ・246GT(Dino 246GT - イタリア車 - 1971-1974年式)_05
    当初は、モータースポーツへの参加規格に合わせて、2,000cc、V型6気筒の「206」が製造されましたが、その後、2,400ccに拡大され、「246」となりました。
    2012年にこの世を去った、セルジオ・ピニンファリーナ(Sergio Pininfarina)の手による流れるような曲線の大変美しいボディは、約半世紀を経た今でも最も美しいスポーツカーデザインのひとつとして語り継がれています。

    ディーノ・246GT(Dino 246GT - イタリア車 - 1971-1974年式)_06
    ディーノ246GTの後姿。
    ディーノは、左右に分かれたフロントバンパーの先端から、少し長く延びた後ろのエキゾーストパイプまで、まさに全方位非の打ち所が無い美しいスタイリングで、それは恐らくクルマ好きに限らず、一日眺めていても飽きない芸術品といえるでしょう。

    ディーノ・246GT(Dino 246GT - イタリア車 - 1971-1974年式)_07
    この黒いボディのディーノは、フロントグリルにバンパーが食い込んでいること、シートの形状から、TipoM(1971年頃の中期モデル)と思われます。
    この後登場する、TipoE(1971-1974年の後期モデル)と比べると、マーカーランプが白色だったりと細部が異なります。
    黄色地に黒のエンブレムは、「Ferrari」でも「跳ね馬」でも無く、「Dino」となっています。

    ディーノ・246GT(Dino 246GT - イタリア車 - 1971-1974年式)_08
    こちらが、TipoEと呼ばれる後期型モデルの英国仕様(右ハンドル)の個体です。
    ヘッドライトに樹脂製のカバーが着いているのも大変珍しいと云えると思います。
    先述のとおり、中期型との大きな違いはフロントグリルにバンパーが周りこんでいないことが挙げられます。
    こちらは、オーストラリアから輸入された固体だそうで、マーカーランプは、橙色になっていました。
    TipoEには、この完全クローズドボディタイプと、その後のV8フェラーリにも見られる、天井が外れるタルガトップボディの「GTS」が加えられたそうです。

    ディーノ・246GT(Dino 246GT - イタリア車 - 1971-1974年式)_09
    美しいディーノの後姿。
    TipoM(中期)とTipoE(後期)は、リヤバンパーの形状も若干異なり、先端のナンバー灯の形がTipoEにはありません。
    代わりに、TipoEには、トランクリッド後ろ端にナンバー灯が備わるようになりました。
    いづれにしても、これほどまでに完璧な曲線を描くスポーツカーは、100年を越える自動車の歴史の中でも随一と云えると思います。

    ディーノ・246GT(Dino 246GT - イタリア車 - 1971-1974年式)_10
    その後の、208/308,328,288などに継承されることになった、ドア部分の彫刻のような凹曲線部分は、ディーノの特徴です。
    この形状は、ミドシップマウントのエンジンへの空気取り入れ口なのですが、これほどまでに美しい意匠で表現してしまうあたりに、改めてセルジオ・ピニンファリーナの機能美の素晴らしさを感じます。

    さらにこの個体の、純正ブラックボディと、こげ茶色のシート地の組み合わせが、お見事です。

    ディーノ・246GT(Dino 246GT - イタリア車 - 1971-1974年式)_11
    こちらは右ハンドルの英国仕様ディーノ。クロムめっきがイタリアンレッドに映えます。
    リヤクォーターウィンドウの中は、急なカーブを描くリヤガラスとの不思議な空間になっていることが判ります。

    ディーノ・246GT(Dino 246GT - イタリア車 - 1971-1974年式)_12
    こちらは、左ハンドル仕様の眺め。
    このカットだけで十分ディーノGTと判る個性はさすがです。

    ディーノ・246GT(Dino 246GT - イタリア車 - 1971-1974年式)_13
    ところで、ディーノのドアを開けるのはどこでしょう?
    じつは窓の隅に、このような美しく小さなノブが着いているのでした。
    ドアパーツひとつとっても宝石のようなクォリティです。
    このパーツ、50年近く経った今となっては、本当に宝石が買えそうな値段だと思いますが。

    ディーノ・246GT(Dino 246GT - イタリア車 - 1971-1974年式)_14
    さて、いつもスーパーカーを取材させていただいて、観たいベスト3に入るのが、「ボンネットの中はどうなってるの?」。
    (ちなみに、あと2つは「速度計は何キロまで刻まれているのか?」、「エンジンを掛けるところ」です。)
    スーパーカー世代には、これらは長年の疑問なのです。
    と、云うことでボンネットを開けて見せて頂きました。
    しっかりとしたトレイに収まるのは、フルサイズのスペアタイヤと電装部品(ヒューズボックス)が主でした。
    逆アリゲータ型のボンネットを支えるレールは、片側一本でユニークな形状をしていました。

    ディーノ・246GT(Dino 246GT - イタリア車 - 1971-1974年式)_15
    純正のクロモドラ製マグネシウムホイールにも、ちゃんとDinoの文字が刻まれていました。
    そして、黄色いセンターキャップのエンブレムは、こちらもFerrariではなくDinoでした。
    タイヤは、サイズが205/70VR-14で、銘柄はミシュランのXWXと云う銘柄でした。

    ディーノ・246GT(Dino 246GT - イタリア車 - 1971-1974年式)_16
    エンジンフードの奥は、このような曲面のガラスがはめ込まれています。
    ここだけ見ても、やはりディーノと判るのは、一貫性のある曲線を随所に使っている為でしょう。
    それらが全体にちりばめられ、ひとまとまりのモジュールとなっていることで、名車ディーノの美しさが表現されていることを改めて感じました。

    ディーノ・246GT(Dino 246GT - イタリア車 - 1971-1974年式)_17
    エンジンは、65度V型6気筒2,418ccが横置きに搭載されています。
    手前側のバンクのプラグメンテナンスは容易ですが、奥バンクの方は予想通り手が入れにくいのだそうです。
    50年近く前のエンジンとは思えないほどに、洗練されたエンジンルームが印象的でした。

    ディーノ・246GT(Dino 246GT - イタリア車 - 1971-1974年式)_18
    左後端から見たエンジンルームの眺め。
    製造プレートは、とても見難い場所にあるのか、見つけられませんでしたが、製造番号は、フレーム部分に刻印されていました。
    車体型式は、そのまま「Dino246GT」でした。
    マスクさせていただいていますが、その後ろに製造番号が刻印してあります。
    間違いなくTipoEの一台であることが確認できました。

    ディーノ・246GT(Dino 246GT - イタリア車 - 1971-1974年式)_19
    こちらは、左ハンドル車のコックピット。
    ディーノ246GTの曲線美の一貫性は、インストゥルメントパネルやレバー先端の形状にまで及んでいました。
    機能性を失わずに、ここまでデザインを完成させるのは、匠の技と云えるでしょう。

    ディーノ・246GT(Dino 246GT - イタリア車 - 1971-1974年式)_20
    こちらは、右ハンドル車のコックピット。
    黒地に赤のパイピング、黒内装に赤いカーペットが、イタリアンスーパーカーにはよく似合います。
    フェラーリ名物、ゲートで仕切られた長めのシフトレバーが特徴的です。

    ディーノ・246GT(Dino 246GT - イタリア車 - 1971-1974年式)_21
    黒いディーノには、茶色の内装にチェック柄のカーペット。こちもエレガント路線でかっこいいと思いました。
    両車でステアリングの形状が違う理由は確認できませんでした。

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    ブラック・ディーノの運転席の眺め。
    ステアリングには「prototipo」と刻印が入っていました。
    ホーンボタンも、跳ね馬ではなく「Dino」です。
    恐らくヴェグリア製の計器類の配置は、その後のV8主力モデル、308GTBに通じるものがありました。
    そして速度計の文字盤には、270km/hまで刻まれてありました。
    まさに憧れのコックピットです。

    ディーノ・246GT(Dino 246GT - イタリア車 - 1971-1974年式)_23
    この日のイベントには、2台並んで展示されていました。
    左の赤色(右ハンドルのTipoM)と、右の黒色(左ハンドルのTipoE)の違いが判りますでしょうか?
    バンパーの形状とが主な違いです。他にこの個体には、ヘッドライトカバーの有無やマーカーランプの色の違いなどが見られました。
    周りに立っている人の高さで、ディーノ246GTが如何に低くコンパクトなスポーツカーであるかがお判りいただけるかと思います。

    ディーノ・246GT(Dino 246GT - イタリア車 - 1971-1974年式)_24
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    【こぼれ話】
    この2台のディーノは、チームヤマモト・クラシックカーフェスティバル2015にご参加のオーナー様に、取材させていただきました。ありがとうございます。

    筆者が、ディーノ246GTと云うクルマを知ったのは、1970年代に一世風靡した池沢さとし先生の自動車劇画「サーキットの狼」でした。
    劇画の中でのディーノは、このクルマの名前の由来のように、ドライバーが病に倒れ、悲運のチェッカーフラッグを受けると云う印象的なシーンで登場していました。
    その美しいスタイリングとドラマ展開は、まだ幼稚園児か小学校に上がったばかりの頃でしたが、とても印象的でした。

    嘗て、一度だけフェラーリのオーナーさんが集まるパーティーに顔を出したことがあるのですが、そこにいらっしゃったオーナーさんのお話でもディーノは特別な存在であることが判りました。

    その誰もが憧れるディーノを、このように2台同時に間近に見せて頂き、とても幸せな時間でした。
    時代を超えて輝きを放つ2台のディーノの取材は、超一流モデルの撮影会に参加しているような気分で、どきどきしながらの撮影となりました。

    イベントの最後には、エンジンを掛ける瞬間まで見ることが出来、思い出深い瞬間となりました。

    さらに、この日のイベントでは、個人的に凄いことが起きました。
    この日、わたしが取材した10台あまりのクルマのほぼ全てが、コンクールデレガンスで入賞を果たしたのでした。
    もちろん、ここにご紹介した個体も賞を獲得されました。

    やはり、特別な一台と云うのは、何かスターのような輝きを放っているのだと云うことを改めて感じました。

    天候は、ご覧の通り雨でしたが、水も滴るいい女とはよく言ったもので、雨の雫も魅力的なディーノには、宝石の装飾に見えてしまえるのでした。
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