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    メルセデスベンツ・ウニモグ 406 (Mercedece Benz Unimog 406 - 独逸車 - 1977年)

    2015/06/27 14:09|輸入車-ベンツTB:0CM:1
    メルセデスベンツ・ウニモグ 406(1977年)_01
    メルセデスベンツ・ウニモグ 406
    (Mercedece Benz Unimog 406 - 独逸車 - 1977年)
    メルセデスベンツ・ウニモグ 406(1977年)_02
    とてもユニークで実用的なベンツをご紹介します。
    タミヤのラジコンやミニ四駆でご存知の方も多いと思います。メルセデスベンツ・ウニモグ。
    中でも、ここにご紹介する406型のずんぐりとした愛らしい造形は21世紀に入っても、人気の衰えないモデルです。


    メルセデスベンツ・ウニモグ 406(1977年)_03
    ウニモグは、「Universal-Motor-Gerät」と云う多目的車両を意味するドイツ語が語源になっていると言われています。
    悪路環境での作業に強いウニモグは、道路工事や競馬場、鉄道の保守と云った用途から消防、軍用まで、実に多目的に利用されている、はたらくクルマの王様とも云える素晴らしい実用性を持った自動車です。

    実用一点主義、質実剛健で無骨ながらも、どこかユニークなその姿は、子供から大人まで非常に人気があります。
    そのため、多目的用途以外の趣味の目的でウニモグを所有するオーナーさんも世界中におられます。
    ここにご紹介する個体も、そんなエンスージアストの方が所有する一台です。

    メルセデスベンツ・ウニモグ 406(1977年)_04
    背の高さや車幅に対して、非常に短いホイールベースを持つ姿はどこか、普通の古いトラックをデフォルメしたようであり、玩具のチョロQのようでもあります。

    しかし、単なるパイクカーとは一線を画し、この高さも幅も、そして短いホイールベースにも、すべて実用的な意味が込められているところに、さらに奥深い魅力があります。

    多目的車なので、運転台や荷台のバリエーションは無数にあり、ダブルキャビンの4ドアモデルや、幌型キャビン、バン型キャビンなど、運転台の形状だけでも実に様々です。
    また、バンパー部分にも、ウインチや大型のカンガルーバー型のものや、雪かきが着いていたりと、用途に応じて沢山の仕様があります。

    メルセデスベンツ・ウニモグ 406(1977年)_05
    「巨大な軽トラ」にも見えるウニモグの後姿。
    全長は約4m、幅が約2m、高さは約2m40cm前後、ホイールベースも約2m40cm前後と、形のわりに意外と大柄な印象でした。
    この個体も、日本では「1ナンバー」の枠になるようで、普通トラックと同じ規格なのでした。

    メルセデスベンツ・ウニモグ 406(1977年)_06
    ウニモグは、この真後ろからの眺めが、一番普通のトラックに見えます。
    ただ、キャビン部分は、ずんぐりと丸みを帯びていることと、幅のわりに大きなタイヤが着いていて背が高いのが特徴です。
    この個体の最大積載量は、2,000kgと書いてありました。

    メルセデスベンツ・ウニモグ 406(1977年)_07
    さて、こちらは運転台の端に取り付けられた煙突のような構造物。
    これは、煙突ではなく、エンジンが空気を吸うためのシュノーケルです。ここまで高い場所に着いている理由は、いわずもがな河などを渡る際に、とてつもなく深いところまで入っていけることを意味しています。
    動画サイトなどで検索すると、ジャングルの河川など、非常に過酷な環境を走破するウニモグシリーズの姿を観ることが出来ます。

    メルセデスベンツ・ウニモグ 406(1977年)_08
    こちらは屋根に乗っかった、室内用クーラー装置。工場にある業務用のような大きく無骨なものが屋根に乗っかっているのですが、はたらくクルマだけに、あまり違和感なく着いているのが特徴です。
    この裏側(つまり室内)に、この装置のコントロールがあり、わざわざ面倒でメンテナンス性の悪い配線や配管を省くことで、信頼性と実用性を両立しているレイアウトの結果です。

    メルセデスベンツ・ウニモグ 406(1977年)_09
    こちらがクーラー装置の裏側。つまり運転台の天井部分です。まさに「頭寒足熱」。
    筒状のダクトは、確認しませんでしたが、恐らく回転式で、スポットで冷気を送ることが出来るのでしょう。
    後ろには屋根そのものが開いて新鮮な空気を取り入れることができるポップアップ式の蓋が着いておりました。

    メルセデスベンツ・ウニモグ 406(1977年)_10
    メルセデスベンツブランドのエンブレム「スリーポインテッドスター」と云えば、世界の高級車の代名詞ですが、ウニモグや大型バスなどの実用車両にも、同じエンブレムが与えられています。
    UNIMOGと云う大き目のネームプレートに、めっきのカギが刺さっていますが、ウニモグは、これを使ってボンネットを錠を開ける仕組みになっています。
    普通乗用車のように、室内から開けなくても、「どうせ中を見たり触ったりするのは外に出ないと出来ないのだから。」と云う意味で、余分なワイヤー等を省いた結果と思われます。
    ドイツ式合理精神の一貫性が、ここにも表れているように感じました。

    メルセデスベンツ・ウニモグ 406(1977年)_11
    ウニモグの短いボンネットの中には、エンジンが収まっています。
    実用的な、大きなエンジンですから、当然この短いボンネット内に収まるわけもなく、エンジン本体部分は運転台の方にはみ出していますので、外からはシリンダーブロックは殆ど確認できません。
    しかし、さすがは実用的なウニモグ、さすがはドイツ車で、ラジエータ、ブレーキオイル、ベルトと云った、日常メンテナンスは、このボンネットを開けると、ほぼ出来るようにレイアウトされていました。
    実用車たるもの、使い勝手が良くてナンボの世界。
    一方の高級車メルセデスベンツは、「見た目もかっこいい」エンジンの為に、樹脂やらのカバーがいち早く採用されていましたので、それとは対照的に思えます。
    これも、コンセプトの一貫性の部分でしょう。

    エンジン仕様は様々あるのかもしれませんが、こちらで調べた限りでは、
    形式:OM352型
    6気筒、5,700cc、85HP、260Nm、を、2,800回転で絞り出すヂーゼルエンジン(なんと!圧縮比17.1!)を搭載しているようです。
    このスペックからも、いかにもトルク重視で、ぬかるみやでこぼこの坂を上る為のエンジンと云うことが伺えます。

    メルセデスベンツ・ウニモグ 406(1977年)_12
    こちらは、運転台の下から覗きこめる、プロペラシャフトの付け根部分です。
    こうして何も開けなくても、潜らなくても、ワイヤー類の調整が出来る様に手前に位置していたり、なんと云ってもシャフトは驚きの太さでした。これなら、少々の過酷な使用でも、まず折れることは無いでしょうと云う太さです。
    単純な構造で、頑丈さが必要なところは、とことん頑丈に造ってあると云う印象でした。

    メルセデスベンツ・ウニモグ 406(1977年)_13
    こちらは、後ろから下側を覗きこんだ眺めです。
    まず、タイヤもさることながら、デファレンシャルギアがデカイ。
    トーションバーも太い。
    ラダーフレームも、ものすごく分厚くて頑丈に作られているのが判ります。
    そして、滅多なことでは亀の子にならないよう、デフケースより下には突起物が出ていません。さらに、スタビライザーがデフケースの前に着いており、ケースの破損を防ぐ役割もしているのでは?と思わせるレイアウトでした。
    また、ジャッキアップせずとも、メンテナンスは潜れば容易に出来そうでした。

    メルセデスベンツ・ウニモグ 406(1977年)_14
    こちらも、思い切りの良さに思わずシャッターを押してしまった、ウニモグのエキゾーストパイプ。
    手造りのような直角L字に曲げられたストレート管が潔いのですが、ちゃんと錆びに強い(川に入るぐらいですから)ステンレスで造られており、このまま運転台の屋根まで延びて、上方排気となっておりました。完璧。

    メルセデスベンツ・ウニモグ 406(1977年)_15
    こちらは、ボンネット内に戻って、当時を知る人にはとても懐かしいプレートが着いていました。
    「ウエスタン自動車株式会社」は、1970年代まで存在したベンツの正規輸入会社です。
    分厚いアンダーガードの上から取り付けられていましたから、この個体が当時の正規輸入車であったことが判ります。

    メルセデスベンツ・ウニモグ 406(1977年)_16
    ウニモグは、メルセデスベンツブランドですが、ダイムラー・ベンツ車のプレートが着いていました。
    ピンボケで判りにくいのですが、このプレートで1977年製であることが確認できました。

    メルセデスベンツ・ウニモグ 406(1977年)_17
    さて、運転台に乗ってみましょう。
    ドアを開けると、それがかのメルセデスベンツとは思えない、単純明快な実用運転席が現れました。
    タイヤに足を掛けて、ちょっと懸垂気味に乗らないと、運転席は結構高い位置にありました。

    メルセデスベンツ・ウニモグ 406(1977年)_18
    されどベンツ。スピードメーターには何となくですが、SL系を思わせるクラシカルな気品が。
    そして全体は、昔のバスのような雰囲気にも見えました。

    メルセデスベンツ・ウニモグ 406(1977年)_19
    大型の除雪車のような運転席からの眺め(ウニモグも除雪車仕様がありますが)。
    ハンドルにはエンブレムが着いていませんでしたし、SLっぽい(と、勝手に思っている)メーター以外には、これがメルセデスベンツと判るものは皆無でした。
    日本語で、所々テプラが貼ってありますが、とてもシンプルな半世紀ぐらい前の運転席と云う印象でした。

    メルセデスベンツ・ウニモグ 406(1977年)_20
    インストゥルメントパネル右側に生えたレバーとツマミがユニークです。
    アイドリング、エンジンストップとありますので、下のツマミが昔のディーゼル車特有のアイドリング調整用と思われます。
    レバーは、デコンプと思われます。
    ホーンボタンはステアリングの中央ではなく、ウインカーレバーを引くか押すと鳴るような感じでした。

    メルセデスベンツ・ウニモグ 406(1977年)_21
    真ん中の大きな灰色のカバーは、レーシングカーのハッチを止めるようなゴムのストッパーで固定されていますが、簡単にはずせるようになっていて、ここを開けるとシリンダーブロックにアプローチ出来るようです。
    結構大きなカバーですが、車体幅が2mあるので、それほど狭くは感じませんでした。
    上部に灰皿が着いているのが面白い。

    メルセデスベンツ・ウニモグ 406(1977年)_22
    室内のエンジンカバーの後ろにあるのがシフトレバーですが、なんと!レバーは3本ありました。
    手前の横に寝ているレバーは、デファレンシャルロックの切り替えだそうで、左の長いのがメインのシフトレバーです。
    406型は6段変速で、右奥の小さい方のレバーは、前進と後退を切り替えるものだそうです。
    ローギアは、スーパーロー(ファイナル94.7:1)でした。
    慣れるまでは頭がこんがらがりそうですが、慣れると独特の楽しいウニモグドライブが出来そうです。

    メルセデスベンツ・ウニモグ 406(1977年)_23
    こちらは、ドア内張りのステッカーやプレート類ですが、ドイツ語の部分は判りませんでした。運輸省のステッカーに「ウニモグ 406」と書いてありました。

    BENZ_UNIMOG_1200
    こちらは、新しい型のウニモグで、雪かき仕様です。
    数年前に、道すがら見かけました。
    いろいろと電気仕掛けは加えられたようですが、基本コンセプトは大きく変わらないことが全体の姿からも判ります。

    【こぼれ話】
    この個体は、チームヤマモト・クラシックカーフェスティバル2015にご参加のオーナー様に、取材させていただきました。
    じつは、このオーナー様には、別のクルマ(スーパーカー)の取材もさせて頂いた方で、今回再びお世話になりました。
    ありがとうございます。

    メルセデスベンツ・ウニモグ406は、子供の頃から知っている車種でしたが(なにしろ形と名前がユニーク過ぎて、子供にはすぐに覚えられる)、間近で見られたのは今回が初めてでした。

    数年前に、比較的新しい型のウニモグで除雪仕様車を、見かけたことはありましたが、なんといっても、この406型のだるまさんのような形に魅力を感じます。
    無骨なお堅い実用車を、よくぞここまで面白いデザインにまとめてくれたものだと、ダイムラーベンツ社には敬意を表します。
    しかし、ひとつひとつを見る度に、さすがは世界の悪路を走るウニモグ、さすがはドイツ車、さすがはメルセデスベンツを感じる部分の集合体でした。
    造り手の合理的な考え方が方々に生きていましたし、それらが砂漠やジャングル、時には水の中や線路の上まで走り回れる世界一の走破性と実用性、そして頑丈さを兼ね備えた、時を越えて愛される「はたらくクルマ」に仕上がっていることが解りました。

    この個体も、エンスージアストのオーナー様の手に渡るまでは、道路の保守などで活躍していたそうです。

    ドイツ式、もの創りのなんたるか!を、後世に伝えるためにも、これからも方々で人目に触れることを願っています。

    世界一の実用自動車 メルセデスベンツ・ウニモグでした。
    コメント
    旧車のエントリー車を見に来るお客さんの方の車が珍しいと言う、これまた代表的なパターンですが、
    バタバタしてて、見に行けなくても、このサイトで確認できると言う、それも解説付きで またもや楽しませてもらいました。
    実に細かいところまで気がついてレポートしているので、実際自分が見てしまうと、アイドルに会ったように興奮して
    なかなか細部まで見れてないんですよねえ。助かります。
    この車の名前からして、ユルキャラ風で、インパクトあるのですが、究極のはたらくくるま、何にでも変身できるヒーローで
    ちょっと前の僕の好きな メルセデスのコピーに、『最善か無か』ってのあったと思うのですが、
    求職の道具カーを メルセデスがやるとこんな形になります。ってことですよねえ。
    ひろの #z8Ev11P6|2015/07/05(日) 23:33 [ 編集 ]
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