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    日野・コンテッサ・900S(PC10型 - 1964年式)

    2010/12/05 10:22|日本車-日野TB:0CM:3
    日野・コンテッサ・900S(PC10型 - 1964年式)_02日野・コンテッサ・900S(PC10型 - 1964年式)_01
    日野コンテッサ900S
    (HINO CONTESSA 900S - PC10型 - 1964年式)


    日野・コンテッサ・900S(PC10型 - 1964年式)_0321世紀の時代では、トラック・バスメーカーである日野自動車は、かつて乗用車を生産していた。
    ルノー4CVのライセンス生産に始まり、そのノウハウを移植した初の日野オリジナル自動車が、「コンテッサ(Contessa)」です。

    ここにご紹介する、リヤエンジンのモダンなセダンは、今では大変珍しい、初代コンテッサ900Sです。
    別ページに、2代目(PD100型)も掲載してございますので、併せてご覧いただければと思います。


    日野・コンテッサ・900S(PC10型 - 1964年式)_04グリルレスのデザインと、サイドの後ろドア部分に開けられたエアインテークが特徴的なPC10型コンテッサですが、どこかヨーロッパ的と云うか、フランス的な感じがするのは、前身となったのが、フランスの国営企業、ルノー公団の4CVと云うリヤエンジン自動車だった影響もあると思われます。

    技術、デザイン共に、様々な試行錯誤の時代だったから実現した個性かもしれません。


    日野・コンテッサ・900S(PC10型 - 1964年式)_051964年型と云うことで、テールフィンが立ったデザインの後姿。リヤエンジンなので、後ろには大きなグリルが備わります。
    また、屋根の形が、50年代、60年代独特のものとなっています。

    初代コンテッサは、始まったばかりの、日本グランプリにも出場していました。


    日野・コンテッサ・900S(PC10型 - 1964年式)_06コンテッサ900シリーズの最大の特徴は、このサイドに設けられたエアインテークでしょう。
    全体的のフォルムからすれば、ちょっと以外な気もする大胆なデザインです。
    これを見た第一印象は、「フェラーリ・テスタロッサみたい」でした。
    80年代以降でも珍しいもので、スーパーカー的なアイテムです。


    日野・コンテッサ・900S(PC10型 - 1964年式)_07じつは、このインテークはちゃんと意味があって、インテークとして機能しています。

    水冷式のリヤエンジンなので、後ろにラジエーターがありそこへ新鮮な外気を導入する為のものなのです。
    近くでよく見ると、ちゃんと穴が貫通しており、エンジンルームに繋がっていました。
    ある意味苦肉の策だったのかもしれませんが、それが個性的なデザインを与え、功を奏しています。


    日野・コンテッサ・900S(PC10型 - 1964年式)_08かわって、フロントのボンネットフード下は、トランクルームとスペアタイヤが搭載されています。
    ちゃんと荷室とスペアタイヤの搭載部分が仕切られており、高級な感じがします。
    厚みのあるボディ形状なので、収納容量は意外とありそうでした。


    日野・コンテッサ・900S(PC10型 - 1964年式)_09こちらはフロントトランクの中ですが、端には、室内にヒーターの熱を送るためのブロワーが装備されていました。
    リヤエンジンなので、後ろから前にヒーターの熱気を取り回しているようです。

    このあたりにも、後ろに水冷エンジンと云うレイアウト故の苦労が伺えます。


    日野・コンテッサ・900S(PC10型 - 1964年式)_10後ろに周ってみると、バンパーの下に、クランク棒の穴が着いていました。
    ここに、ジャッキ棒のようなN字型の棒を差し込んで、手動でエンジンを掛ける事が出来ます。
    バイクで云う、キック式のようなものです。コツが要りますし、使いようによっては若干危険が伴うこともあるので、70年代以降の自動車には見られなくなりました。

    さらに、電子制御時代の自動車では、まず難しいと思われる装備です。
    あると、バッテリーが上がってもエンジンを掛けられるので便利です。


    日野・コンテッサ・900S(PC10型 - 1964年式)_11かなり低い位置に搭載された、GP20型 水冷式直列4気筒 OHV 893ccエンジン。最大出力は35馬力です。
    (余談ですが、赤いヘッド=テスタロッサになっています。)


    日野・コンテッサ・900S(PC10型 - 1964年式)_12【スペック】
    車両型式:PC10型
    エンジン:GP20型 水冷式直列4気筒 OHV 893cc
    内径×工程:60×79
    圧縮比:8.0
    最大出力:35ps/5,000rpm(900Sは40ps)
    最大トルク:6.5kgm/3,200rpm
    駆動方式:RR
    変速機:フロア式3段+後退1段マニュアル(900Sは前進4段)
    タイヤサイズ:5.50-14-2PR
    乗車定員:5名


    日野・コンテッサ・900S(PC10型 - 1964年式)_13コンテッサ900Sのラジエータは、なんとエンジンルームの奥にありました。
    ファンが装備されていますが、冷却効率はどうなのでしょうか?
    と、云うことで、前述のサイドインテークが必要なのでしょう。
    そしてボディ後端のグリルは、外へ熱気を逃がす役割だったようです。


    日野・コンテッサ・900S(PC10型 - 1964年式)_14日野・コンテッサ・900S(PC10型 - 1964年式)_15日野・コンテッサ・900S(PC10型 - 1964年式)_16

    さて、こちらは後ろのエンジンフードの金具類です。
    いづれも、とてもシンプルな構造で、中々時代を感じさせる個性的な仕組みばかりでしたので3点載せておきます。


    日野・コンテッサ・900S(PC10型 - 1964年式)_17室内は、落ち着いた色合いのベージュ色で統一されておりました。
    セパレートタイプのシートは、枕部分が無いタイプで、これも時代を感じさせる形状です。


    日野・コンテッサ・900S(PC10型 - 1964年式)_18ダッシュボードは、樹脂ではなく、金属製でした。
    内装色と同色に塗られています。ペダルの生え方など、やはりフランス車の影響を色濃く感じますが、気品あるでざいんです。


    日野・コンテッサ・900S(PC10型 - 1964年式)_19スピードメーターは、昔のトランジスタラジオを思わせる文字の配置になっています。水温計、燃料計がちゃんと装備されていました。
    一文字スポークのステアリングも当時のままです。


    日野・コンテッサ・900S(PC10型 - 1964年式)_20注目していただきたいのは、インストゥルメントパネル中央に立った、アナログメーター。
    21世紀の目で見ると、社外品のブースト計あたりを思わせますが、アナログ式時計で、これも純正の装備だそうです。
    その隣にある、四角い蓋は灰皿です。60年代の国産車は、軽も含めて、この位置に灰皿がある自動車が多いように思います。
    ラジオは、まだ社外品と取り替える時代ではないので、専用の昭和の雰囲気漂う良き時代のデザインをしたものが装備されています。


    日野・コンテッサ・900S(PC10型 - 1964年式)_21右のBピラー内側に装備された、これも昭和のレトロな雰囲気抜群の室内灯。
    ぼゎ~としたぬくもりある電球の光が灯ります。
    60年代の旧車ならではの装備です。


    日野・コンテッサ・900S(PC10型 - 1964年式)_224枚のドア内張りは、当時からのものでしょうか。ビニールで覆われていました。
    それにしても、落ち着いたいい色の内装でした。
    金属色のままの灰皿がいい味出しています。


    日野・コンテッサ・900S(PC10型 - 1964年式)_23「リムジン(Limousine)」と云う言葉がぴったりくる後席。
    前席の写真と比べていただくとわかりますが、このクルマは、運転者主体のドライバーズカーと云うよりは、後席にゆったりと座ることを主にデザインされているようで、足元のスペースも後席はゆったりととってありました。
    当時、タクシーにもよく使われていたと云う逸話も、わかる気がします。


    日野・コンテッサ・900S(PC10型 - 1964年式)_26日野・コンテッサ・900S(PC10型 - 1964年式)_24日野・コンテッサ・900S(PC10型 - 1964年式)_25


    【こぼれ話】
    この個体は、中兵庫クラシックカーフェスティバル2010の会場で、オーナーさんにお声をかけさせていただき、取材させていただきました。ありがとうございます。

    コンテッサ900は、PD100のページにも掲載の、かさがた温泉の博物館とトヨタ博物館でしか見たことが無かったので、ここまでじっくり眺めることが出来たのは初めてでした。
    今となっては、大変貴重なクルマです。

    サイドのインテークがなんといってもカッコイイです。
    二代目のミケロッティも良いですが、このフランスのパナールを思わせるグリルレスのヨーロッパ的なマスクも魅力でした。

    900cc、35馬力のコンテッサ900でゆったりと走れた時代。スピードと効率で競争する時代に生きていると、なんとも優雅で穏やかな、羨ましい時代だったのだと思います。

    日野・コンテッサ(PD100型-1964年)_11日野・コンテッサ(PD100型-1964年)_12
    コメント
    懐かしいコンテッサ900Sのレポートありがとうございます。私は45年ほど前にコンテッサ900Sに乗っていました。
    エンジンは、OHV、900ccの双胴キャブで、アクセルは片側だけ繋がっていて(エンジン写真の白っぽいぽい斜めの棒)、もう一方はエンジンの回転が上がるとキャブの弁が負圧で開く構造で5馬力upの40馬力でした。
    現在の軽自動車より馬力は小さいのですが、4速フロアシフトで加速性能は良く高速道路では120km/h位は出ていました。
    テールヘビーでオーバーステア気味のためタイトコーナーのコーナーリングは抜群でしたが、後輪がスイングアクスルダタイヤの角度変化が大きく360度スピンした人も居ます。
    横風に弱く切り通しを出たとたんに対向車線に飛ばされたことがあり、友人はフロントのトランクに砂袋を積んでいました。
    タイヤを、前輪145R14、後輪165R14のラジアルタイヤに換え後輪の設置面積を増やし、前傾姿勢で重心をやや前に移した結果安定して走れるようになりました。
    タイヤハウスが、大きく張り出してブレーキ位置にアクセルペタルがある感じで、身体を左斜めにして運転していました。
    エアコンは無く、ダッシュボード下の両側に外気取り入れ口がありました。
    暖房用のホースが2本後ろから前に延びており、フロアシフトの下を通っていたため、ホースに穴が空き、冷却水が漏れてしまいオーバーヒートとなりました。
    自分でエンジンのヘッドを外しガスケットを交換しましたが、オイルリングが駄目になっていたため、消費が激しくオイルを注ぎ足しながら乗っていましたが、ハンドルが軽く運転が楽しい車でしたが残念ながら廃車しました。
    カッチャン #-|2012/05/09(水) 11:19 [ 編集 ]
    懐かしいコンテッサ900Sのレポートありがとうございます。私は45年ほど前にコンテッサ900Sに乗っていました。
    エンジンは、OHV、900ccの双胴キャブで、アクセルは片側だけ繋がっていて(エンジン写真の白っぽいぽい斜めの棒)、もう一方はエンジンの回転が上がるとキャブの弁が負圧で開く構造で5馬力upの40馬力でした。
    現在の軽自動車より馬力は小さいのですが、4速フロアシフトで加速性能は良く高速道路では120km/h位は出ていました。
    テールヘビーでオーバーステア気味のためタイトコーナーのコーナーリングは抜群でしたが、後輪がスイングアクスルダタイヤの角度変化が大きく360度スピンした人も居ます。
    横風に弱く切り通しを出たとたんに対向車線に飛ばされたことがあり、友人はフロントのトランクに砂袋を積んでいました。
    タイヤを、前輪145R14、後輪165R14のラジアルタイヤに換え後輪の設置面積を増やし、前傾姿勢で重心をやや前に移した結果安定して走れるようになりました。
    タイヤハウスが、大きく張り出してブレーキ位置にアクセルペタルがある感じで、身体を左斜めにして運転していました。
    エアコンは無く、ダッシュボード下の両側に外気取り入れ口がありました。
    暖房用のホースが2本後ろから前に延びており、フロアシフトの下を通っていたため、ホースに穴が空き、冷却水が漏れてしまいオーバーヒートとなりました。
    自分でエンジンのヘッドを外しガスケットを交換しましたが、オイルリングが駄目になっていたため、消費が激しくオイルを注ぎ足しながら乗っていました。
     ハンドルが軽く運転が楽しい車でしたが残念ながら廃車しました。
    カッチャン #-|2012/05/09(水) 18:45 [ 編集 ]
    カッチャン様
    はじめまして。Nostalgia-Cars 制作者のNostalgia1970です。
    当Webサイトをご覧頂き、コメントも頂きましてありがとうございます。

    当時のオーナーさんのインプレッション、ありがとうございます。
    当時で(わたしが生まれる前ですが)コンテッサ900Sを持ってらっしゃったのは、かなりお洒落な方だったのでは?

    キャブレターは、回転数感応式の加速ポンプのようなものが着いていたのですか。
    それで5馬力アップ、今で云うとVTECみたいにちょっと得した気分になりますね。

    当時のリヤエンジンは、やはりそれなりの癖があったのですね。
    それも含めて、魅力的な楽しいクルマだったと云うのが、文章からよく伝わって参りました。

    風で飛ばされた話は、当時ならではの逸話ですね。それをタイヤサイズ変更で前後重量配分をセッティングされるあたり、当時の自動車乗りの方はホント知恵持ってらっしゃいます。

    大変貴重なお話、ありがとうございます。
    今後ともよろしくお願い申し上げます。

    Nostalgia-Cars Webサイト管理者 Nostalgia1970
    Nostalgia1970 #HsmQRNbc|2012/05/10(木) 10:40 [ 編集 ]
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