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    富士重工・ラビットジュニア・S301(S301型 - 1962年)

    2011/05/06 23:58|日本車-スバルTB:0CM:3
    富士重工・ラビットジュニア・S301(S301型 - 1961年)__01富士重工・ラビットジュニア・S301(S301型 - 1961年)__02

    富士重工ラビットジュニアS301
    (FUJI HEVEY INDUSTRY RABBIT JUNIOR S301 - S301型 - 1961年)


    富士重工・ラビットジュニア・S301(S301型 - 1961年)__03ご年配の方には、おなじみのスクーターをご紹介します。
    1960年代初頭ですから、ホンダ・スーパーカブとほぼ同じ時代に、三菱シルバーピジョン号と共に、国産スクーターの礎を築いたのが、「ラビットスクーター」です。

    そのコンセプトは、「具(機械)を隠し、女性でも親しみ易く、足を広げなくても乗れる小型の2輪車」と云う意味で、カブとも共通するものでしたが、その独特のスタイリングと共に、21世紀の原付スクーターの原型となっています。

    ここでは、原付2種(125cc以下)規格の「ラビットジュニア」をご紹介します。


    富士重工・ラビットジュニア・S301(S301型 - 1961年)__0521世紀に入っても、未だにそのスタイリングの基礎となっているラビットスクーター
    特に顔つきの愛らしさは、ホンダやヤマハのスクーターが、どことなく影響を受けていることが感じられます。

    ラビットを製作したのは、大東亜戦争時代に「隼」戦闘機などを造っていた中島飛行機が発祥となり、21世紀では世界に名だたる四輪駆動車メーカーで有名なスバルこと、富士重工でした。

    ラビットの頃には、自動車では「スバル360」も造っておりましたが、のほほ~んとした表情と丸みを帯びたスタイリングにどことなく共通点を感じます。


    富士重工・ラビットジュニア・S301(S301型 - 1961年)__06ラビットジュニアには、AタイプとBタイプがあり、そのほか装備の違いでそれぞれに種類があるそうですが、この個体はタンデムシートが付いていないタイプです。
    AかBかは不明です。
    ツーリングモデルには、もっと立派なタンデムシートが付くそうですが、この個体も2名乗車モデルでした。

    そして、21世紀のスクーターとのいちばんの違いは、このフルカバーのボディがスチール製であることです。
    何故か足元を覆うカウルのみプラスチック製ですが、その他はほぼ鉄板で出来ていますので、意外とずっしりとしており、
    鉄ゆえの質感もあります。


    富士重工・ラビットジュニア・S301(S301型 - 1961年)__06この時代のオートバイの良い部分で、サイドスタンドやセルモーターだけでなく、センタースタンドとキックペダルがちゃんと付いています。
    当時の富士重工にとって、かなりの力を込めた製品だったのか、随所にウサギのマークが入っているのも特徴です。

    既に方持ちタイプのリヤホイールを持っていますが、泥はねを防止するプラスチック製のフェンダーが内部に設けられており、こまかな気配りが感じられます。


    富士重工・ラビットジュニア・S301(S301型 - 1961年)__07前面のおとぼけ顔と比べてシャープな印象の後ろまわりのデザインですが、サイドカバーは大きく開き、前後のシート部分も別々に開くと云う中々メンテナンス性も良さそうなつくりをしていました。

    立派なタンデムグリップや、別個に設けられた固定式のタンデムステップなども、親切な設計と云えるでしょう。


    富士重工・ラビットジュニア・S301(S301型 - 1961年)__08前面のひとつ目小僧は、方向指示器が少し釣りあがってがんばっています。

    ライト周りのトランジスタなスリットが、なんとも60年代独特でいい味を出しています。
    ネームプレートもちゃんと「Rabbit Junior」と入っています。


    富士重工・ラビットジュニア・S301(S301型 - 1961年)__09メーターパネルは、21世紀スクーターが影響を受けているのか、今も見劣りしないデザインですが、こちらはプラスチックではないので、周りのクロームめっきの質感がとても良い印象を与えます。
    左右の丸いホーンとスターターボタンのぐるぐる巻きデザインが、時代を感じさせます。

    キーシリンダーの蓋や、21世紀では「コンビニフック」と云う名称になっている、買い物袋などをひっかけておけるフックが、半世紀前に既に装備されていることに驚きました。

    ハンドルグリップや、スイッチホルダーにもウサギマークがしっかりと付いています。


    富士重工・ラビットジュニア・S301(S301型 - 1961年)__10日本精機製のコンビネーションメーターは、まだ法廷速度越えを示すレッドゾーンは設けられておらず、120km/hまでが目盛られています。
    ここには何故かウサギマークはありませんが、RABBITとだけ地味な字体で書いてありました。


    富士重工・ラビットジュニア・S301(S301型 - 1961年)__11後部座席の下が、唯一雨に濡れない荷物スペースとなっています。

    ちゃんと鍵が掛かるようになっていて、深さはそれほど無いので、布や簡単な工具類をしまっておく程度のスペースです。

    また、「混合給油式」の2サイクルオイルを計量するカップが標準で入っていました。
    白い立ててある容器がそれです。

    手前のタンデムグリップの左右には、荷掛け用のフックが装備されています。


    富士重工・ラビットジュニア・S301(S301型 - 1961年)__12メインシートの裏側は、この個体はシート地が張り替えてあったので、後で創りなおした可能性がありましたが、木製でした。
    下の黒いガソリンキャップをかわせるように、ちゃんと穴が掘られていましたが、これがノミの後が付いていて、手作り感が
    ありました。

    燃料の残量は、キャップの横にフロート式のメーターが着いていました。


    富士重工・ラビットジュニア・S301(S301型 - 1961年)__13足元右側に着くのは、リヤブレーキペダルで、21世紀には大型スクーターでもここに着いていないモデルがあるようですが、80年代頃まではリヤは足元と云うのが標準的でした。
    このラビットジュニアは、手動クラッチ付きなので、リヤブレーキは必然的にここになります。

    やはりウサギマーク入りです。


    富士重工・ラビットジュニア・S301(S301型 - 1961年)__14さて、右の足元にもなにやら小さなペダルがありました。

    これ、云われなければ絶対に気付かないだろうと云うスイッチで、ヘッドライトの上向きと下向きの切り替えを行うスイッチだそうです。
    昼間だったら走っていても見えないので気付きにくいですが、あとでハンドル部分を見直したら、確かに上下スイッチは見当たりませんでした。

    当時は、自動車でもこういうスイッチになっているものがあったと思います。


    富士重工・ラビットジュニア・S301(S301型 - 1961年)__15持ち主(オーナーさんは別)さんが、「よく出来てるなぁ」と言っておられたのが、このフロントホイール部分。
    単なるテレスコピックではなく、リンク式になっているサスペンション部分、そして冷却フィンが設けられたドラムブレーキの部分。なんと、グリスニップルが標準装備です。これには驚きました。
    ドラムブレーキのパーツは、錆びの具合からジュラルミン製と思われますが、よく考えられた造りをしています。
    鉄製ボディゆえに、目方(車重)がそこそこあったからかもしれません。

    ホイールは、あわせタイプになっています。


    富士重工・ラビットジュニア・S301(S301型 - 1961年)__16こちらは、前タイヤの右側です。左右でフロントフォークの取り付け方法と、取り付け位置が異なっています。
    タイヤサイズは、3.50-10が着いていました。これは21世紀でも手に入るサイズです。
    スピードメーターケーブルの造りがしっかりとしていました。
    そしてこちら側にもグリスニップルが。この長く乗るための工夫、21世紀の乗り物も見習って欲しいものです。


    富士重工・ラビットジュニア・S301(S301型 - 1961年)__17こちらは、後ろの駆動部分です。一見無段変速のスイングユニットに見えますが、クラッチ付きの3段ギアを装備しています。
    バンド式のリヤフェンダーの止め方がユニークです。
    ギアオイルの注入口は、21世紀のスクーターと同じ位置にありましたが、リヤブレーキロッドは、ギアケースの上側に付いています。


    富士重工・ラビットジュニア・S301(S301型 - 1961年)__18富士重工・ラビットジュニア・S301(S301型 - 1961年)__19

    エンジン部分の「具」の部分を見ます。
    マフラーのレイアウトがユニークで、エンジン本体下側にあります。一瞬探しました。
    タンデムステップを支える立派なフレームに、サイドカバーを留めるネジが着いています。
    123ccエンジンと云うこともあってか、エンジンルーム内は広く、シンプルな構造ゆえにメンテナンス性は良さそうです。
    これが、半世紀経った今でも現存数が多い理由の一つなのかもしれません。

    強制空冷のカバー手前にあるのは、むき出しのキックギアで、21世紀モデルと同様にワンウエイギアになっています。
    左後ろにある四角い箱は、エアクリーナーボックスで長めのジャバラを介してキャブレターに繋がります。
    中には、ヒダ型のエアクリーナーフィルターが入っていました。
    ちなみに強制空冷カバーもスチール製でした。


    富士重工・ラビットジュニア・S301(S301型 - 1961年)__20こちらは、ハンドル下の内側にあるカバーを開けたところです。
    純正のバッテリー接続がユニークで、6Vバッテリーを2個繋いで12Vとしていました。
    この個体は、現代のコンパクトな12Vバッテリーに換装されていました。
    配線類はとてもシンプルですが、しっかりと造られているのがよく判ります。


    富士重工・ラビットジュニア・S301(S301型 - 1961年)__21富士重工・ラビットジュニア・S301(S301型 - 1961年)__22


    【スペック】
    製造元:富士重工業株式会社(現スバル
    車両型式:S301型
    エンジン:ES36B型 強制空冷式2サイクル単気筒 123cc
    バッテリー電圧:12V
    オイル供給:2サイクルオイル混合式
    富士重工・ラビットジュニア・S301(S301型 - 1961年)__23
    【こぼれ話】
    この個体は、友人が預かっている個体を取材させていただきました。ありがとうございます。
    ラビットスクーターの話は子供の頃から聴いていましたし、博物館やクラシックカーイベントなどで時折見かけることはありましたが、間近で見たり乗ったりしたのはこれが初めてでした。

    乗り味は、鉄製の重量感ある車体から来る安定感が素晴らしく、トルクもフラットで扱い易いエンジンなので、法廷速度内のペースでどこまでも走っていけそうな快適な走りを提供してくれます。
    これが半世紀も経た乗り物とは思えない質の高い走りがラビットジュニアの持ち味でした。

    21世紀の4サイクルスクーター、ホンダ・クレアと並べてみましたが、やはり少なからずラビットの影響が大きいことが随所に見受けられると思いました。


    コメント
    私も、ラビットにのっています。
    調子いいですよ。
    現代でも通用します。
    774GTB-QV #HfMzn2gY|2012/11/05(月) 15:19 [ 編集 ]
    コメントありがとうございます。

    ラビットオーナー様ですか。
    現代でも通用すると云うのはよくわかります。
    ここにご紹介しました個体も現役で通勤や買い物をこなしてらっしゃいます。
    わたしも時々乗せて頂いていますが、しっかりした造りに半世紀前のバイクであることを
    忘れてしまうほどです。

    次の半世紀に向かって、これからも大切にお乗りになってくださいませ。

    Nostalgia1970
    Nostalgia1970 #HsmQRNbc|2012/11/06(火) 19:56 [ 編集 ]
    ラビットは学生の頃、近所に3台位あって年配の方がよく乗ってました!( ̄Д ̄)ノ
    スタイルがレトロな感じで好きですね!
    僕が社会人になった86年頃は徳島の東新町に徳島ベスパ!という名前のバイク屋が有り、当時は新品に近いラビットや表に部品取りに使う?ラビットが8台位有りました!
    新品の部品もかなり有って全国からマニアが買いに来てました!
    本田のバイク取り扱いが四国で1番古い店だったけど、かなり高齢の主人1人の店なんで
    寂れた感じで客も見た事が無く、91年頃には店を閉めてました!( ̄Д ̄)ノ
    高校通学の帰り道、決まってラビットが走る時間帯があり、いい音させて走っていたのを昨日の様に思い出します!( ̄Д ̄)ノ
    もうかなり現存するのが少ないと思うけど大事に乗って欲しいですね!
    やす #-|2016/09/08(木) 23:51 [ 編集 ]
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